やす先輩40代半ば、転職10回の管理職。上場もベンチャーもブラックも経験してきました。失敗も学びも交えながら、キャリアや働き方に悩むあなたへ“現実的な解決策”を届けます。
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「人がいなくて辞められない」
「代わりがいないから辞められない」
人手不足の職場では、辞めたいのに辞められない状態が常態化し、心も身体もすり減ります。本当は“退職は個人の権利”なのに、「人手不足 退職は無責任」「次の人が入るまで辞められないよね?」という空気が、あなたを縛ります。
僕も同じ状況で、退職を切り出すたびに「仕事辞められない」「引き止められるのは愛されてる証拠」と言われ、心の限界を超えました。しかし後で知ったのは、“人手不足を理由に辞めさせないのは違法一歩手前の状態”だということ。
この記事では、人手不足 辞めたい 正社員・退職連鎖・退職 迷惑・退職伝え方の悩みを整理しながら、
「辞めさせてくれない」状況を突破するための判断軸と、無理なく行動に移す具体的ステップをまとめます。
まずは ミイダスで市場価値を可視化し、「辞めても大丈夫」という確信を持つことが第一歩です。
人手不足で仕事が辞められないのは“あなたの責任”ではない
人手不足の職場にいると、「辞めるなんて無責任だよ」「みんな辛いのに頑張ってるでしょ」と、まるで“辞めたいあなたが悪者”であるかのような空気が生まれます。
しかし冷静に考えると、人手不足を解消するのは会社の採用力・労働環境の改善・生産性の設計といった“経営側の責任”です。
個人が辞めるかどうかは労働者の権利であり、職場の都合で拘束されるものではありません。「辞めたいのに辞められない人手不足」は、あなたではなく“組織の構造問題”が原因です。あなたが背負う必要はありません。



僕も当時“辞める=裏切り”だと思い込んでいたけど、振り返れば会社の人員計画の甘さを僕が背負う必要は全くなかったんですよね。
なぜ人手不足なのに辞めると「無責任」と言われるのか
人手不足の職場で“退職=無責任”とされる背景には、次のような構造があります。
- 役職者が自分の評価を守りたい(離職者が出ると管理不足と見なされる)
- 同僚が疲弊していて、負荷があなたに寄っており「抜けられると困る」という感情が湧く
- 長時間労働・属人化が進み「あなたじゃないと回らない」状態を上司が放置してきた
- 「会社のために犠牲になるのは美徳」という古い価値観が根強い
つまり「無責任」と言われるのは、あなたの人格ではなく、組織の都合による“責任転嫁”。
本来の責任は「同じ人が辞めても困らない仕組み」を作れていない会社側にあります。
人手不足 退職無責任?という問いに対する答えは明確で、「責任はあなたではない」です。



僕も“無責任”と言われたけど、実際は“この人が辞めたら困る”状態を放置してきただけ。責任転嫁ってこういうことなんですよね。


次の人が入るまで辞められないは本当か?
「次の人が入るまで辞められない」人手不足職場で最もよく聞くフレーズですが、法律的には完全に誤りです。
労働者には退職の自由があります。民法では“退職の申し出から2週間で労働契約は終了”と規定されており、会社の同意は必要ありません。
ただし、現場レベルでは以下のような“心理的圧力”があなたを縛ります。
- 「本当に辞めるの?みんな困るよ」と同僚から罪悪感を刺激される
- 上司から「引き継ぎ終わるまで待って」と“期限を示さない引き伸ばし”をされる
- 人手不足 退職拒否が常態化しており、辞めた人は悪者扱いされる
- 次の人材募集も進めないまま時間だけが過ぎる
これらはすべて会社側のマネジメント不全であり、あなたの責任ではありません。
“辞められない”のではなく、“辞めさせない空気を作られている”だけです。



僕も“後任が決まるまで待って”と言われ続けて、結局3ヶ月引き延ばされた経験があります。後で知ったけど、法的には2週間で辞められたんですよね。
連鎖退職が止まらない職場の共通点
人手不足の職場ほど連鎖退職が起こりやすく、気づけば“職場崩壊”が始まります。連鎖退職には必ず理由があります。
- 人手不足が慢性化し、常に誰かが限界ギリギリで働いている
→ 誰かが辞めると、残る人の負担が一気に跳ね上がる - エース・中堅が真っ先に辞める
→ 残された人が「ここにいる意味ある?」と感じ始め退職連鎖へ - 改善より「気合」「根性」で乗り切ろうとする文化
→ 本質的な解決がされず、疲弊だけが積み重なる - 辞める人を悪者扱いする
→ 逆に「辞めた方がいい職場」というサインになり、退職が加速する
連鎖退職が始まった職場は、組織の土台が崩れています。
そこに残ることが“あなたのキャリアにとって良い選択か?”を冷静に見直すべきタイミングです。


あなたは本当に“辞めるべき側”か?それとも“残るべき側”か?
人手不足の職場にいると、頭の中でこんな会話が始まります。
「辞めたら同僚に迷惑だよな」「人手不足で退職なんて、やっぱり迷惑かな…」「自分だけ逃げるみたいで申し訳ない」いわゆる“人手不足 退職迷惑 気にしない方がいい”と頭ではわかっていても、心がついてこない状態です。
ここで大事なのは、「辞める=ワガママ」「残る=正義」という二択で考えないことです。
本当に見るべきなのは、
- 今の負荷が“自分の健康”を犠牲にしていないか
- 辞めたいのに辞められない理由が“お金”や“恐怖”だけになっていないか
- この先も同じ職場で働き続けた自分を想像した時、“希望”より“不安”の方が大きくないか
この3つです。
人手不足だからといって、自分の人生まで差し出す必要はありません。感情的にならず、「辞めるべき側か、残るべき側か」を冷静に分けていきましょう。



僕も“辞めたら迷惑をかける側だ…”と自分を責めていました。でも冷静に考えると、迷惑どころか“自分の人生を守る普通の選択”だったんですよね。
判断軸① 今の負荷が限界を超えていないか
まず確認してほしいのが、「今の負荷が、あなたの限界ラインを超えていないか」です。
人手不足の職場では、仕事ができる人・断れない人ほど「代わりがいないから辞められない状態」に追い込まれやすいです。
こんなサインが出ていたら、すでに危険ゾーンです。
- 休日も仕事のことが頭から離れず、寝ても疲れが取れない
- 朝起きた瞬間から「行きたくない」「消えてしまいたい」が口癖になっている
- ミスが増え、「自分はダメだ」と自己否定が止まらない
- 趣味・家族・友人との時間を楽しめなくなっている
“代わりがいないから辞められない”というのは、会社側の準備不足・仕組み不足の結果であって、あなたの義務ではありません。
むしろ、あなたが潰れて長期休職になったり、メンタルを崩して働けなくなる方が、本人にも会社にも大きなマイナスです。
「今の負荷をあと1年続けたら、どんな状態になっていそうか?」
そこを具体的にイメージしてみて、「正直、もたない」と感じるなら、それは“辞めるべき側”のサインに近いです。



僕は“代わりがいないから辞められない”と粘った結果、メンタルを壊してしまいました。今思えば、“代わりがいない職場”の方が問題だったんですよね。


判断軸② 辞めたいのに辞められない理由はお金か恐怖か
次に見てほしいのが、「なぜ辞めたいのに辞められないのか?」という理由の中身です。
多くの人が口にするのは、この2つ。
- 収入が途絶えるのが怖い(仕事辞めたい 辞められない お金の不安)
- 転職活動がうまくいくか不安・職歴に傷がつくのが怖い(恐怖)
お金の不安はとても現実的です。住宅ローン、家賃、子どもの教育費、生活費…。
でも冷静に見ていくと、
- 「本当に今の年収をキープしないと生活が成り立たないのか?」
- 「一時的に年収を落としても、生活レベルを少し下げれば回るラインはいくらか?」
- 「副業や一時的なアルバイトで補える部分はないか?」
こうした数字の整理をしていないまま、「なんとなく不安」で自分を縛っている人も多いです。
恐怖についても同じです。
「こんな短期間で辞めたら次の会社にどう思われるか」「人手不足なのに辞めるなんて、周りに何と言われるか」
こうした恐怖が膨らみすぎると、本当は限界を超えているのに動けなくなります。
一度紙に書き出してみてください。
- 辞めたい理由(本音)
- 辞められない理由(お金・恐怖・世間体など)
- 辞める場合・残る場合のメリット・デメリット
それを眺めてみると、「あれ、自分は“お金と恐怖”だけで自分を縛ってないか?」と気づけることがあります。
その上で、市場価値診断(ミイダスなど)で、自分がもし転職した場合の年収レンジを把握しておくと、「意外と何とかなるかもしれない」という感覚も持てるようになります。



僕も“お金が不安で辞められない”と思っていました。でも家計を洗い出してみたら、『年収50万ダウンでも生活は成り立つ』とわかって、一気に肩の力が抜けました。
判断軸③ エース級の人ほど連鎖退職から逃げ遅れる理由
連鎖退職が起きる職場では、不思議な現象がよく見られます。
「本来まっ先に転職市場で評価されるはずのエース級の人ほど、連鎖退職から逃げ遅れる」という現象です。
なぜか?理由はいくつかあります。
- 責任感が強すぎる
「自分が抜けたらチームが回らない」「部下を置いていけない」と本気で思ってしまう。 - 会社やメンバーへの“情”が深い
人手不足で困っている姿を見ると、「自分だけ先に抜けるのは申し訳ない」と感じる。 - 職場内の評価は高くても、外の市場価値を知らない
「自分なんて大したことない」と思い込み、連鎖退職の波が来ても動かない。 - 連鎖退職 なぜ起きているのかを“構造”ではなく“個人の問題”として捉えてしまう
「辞めた人がわがままなんだ」と考え、自分は耐えてしまう。
しかし現実には、連鎖退職が始まっている職場は、構造がすでに壊れかけています。
ここでエースが「自分だけは踏ん張らなきゃ」と残り続けると、逆に“最後まで搾り取られて終わる”パターンになりがちです。
エース級の人ほど、一度立ち止まってこう自問してほしいんです。
「もし友人が今の自分と同じ状況だったら、“残れ”って言うだろうか?」
多くの場合、「いや、早く逃げろって言うな…」と気づくはずです。
それが、あなたが“残るべき側”ではなく“辞めるべき側”に近づいているサインです。



僕も“自分が最後まで踏ん張らないと”と思っていました。でも冷静に考えると、“自分の大事な人には絶対に残れって言わないな”と気づいた瞬間、腹が決まりました。


辞められない状況を動かすための“退職の伝え方”
人手不足の職場で退職を切り出すのは、ただでさえ勇気が必要です。
まして「人手不足 退職 言いにくい」と感じている人は、言葉を選びすぎて一歩が踏み出せなくなる傾向があります。
大事なのは、“伝え方を戦略的に組み立てる”ことです。
感情的にならず、会社や上司の反応に振り回されず、淡々と「辞める」という事実を伝えるための準備が必要です。
退職は交渉ではなく 通知行為。どれだけ相手が不満をぶつけてきても、「辞める」意思が揺らがなければ、状況は動きます。
ここからは、人手不足で言いにくい場面でも使える“3つの伝え方”をお伝えします。



僕も退職を切り出す前は毎日胃が痛かった。でも“伝え方の型”を作ってからは、一気に楽になりました。
伝え方① 感情ではなく事実ベースで伝える
退職を伝える時に一番大切なのは、 “感情ではなく事実”で話すこと です。
人手不足の職場で退職を申し出ると、ほぼ確実に相手は感情的になります。
- 「この状況で辞めるなんて非常識だよ」
- 「今じゃなくてもいいだろ?」
- 「みんな困るんだよ?」
こう言われると、罪悪感で心が揺れます。
だからこそ、あなた自身は“揺れない軸”をつくる必要があります。
事実ベースの伝え方の例
「◯月◯日を最終出社日として退職します。
理由は一身上の都合です。
引き継ぎは責任をもって進めます。」
これで十分です。
ポイントは以下の3つ。
- 退職日を先に宣言する(交渉にさせない)
- 理由を深掘りしない(一身上の都合でOK)
- 引き継ぎはやる姿勢を見せる(誠実さのアピール)
もし「退職 受け入れてもらえない時」は、
「受け入れる、受け入れないという話ではなく、通知です」
と淡々と返します。
あなたの人生は、誰かの感情に左右されるべきではありません。



僕も昔“気持ちはわかるけどダメだ”と受け入れ拒否されました。でも“通知です”と言い切った瞬間、空気が変わりました。
伝え方② 引き止めがしつこい時の対応策
人手不足の会社ほど、退職引き止めがしつこくなります。
特に次のようなパターンは典型例です。
- 「もう少しだけ頑張ってくれない?」(情に訴える)
- 「今辞められたら困る。後任が決まるまで待って」(先延ばし)
- 「給料上げるから残らない?」(条件釣り上げ)
これらはすべて“交渉”に引き込むための常套手段です。
ここで議論に乗った瞬間、あなたはまた振り回されます。
しつこい引き止めを論破するシンプルな型
「残ることはできません。
退職の意思は変わりません。」
たったこれだけで十分です。
ポイントは、次の3つ。
- 説明を追加しない(説明するほど付け込まれる)
- 相手の感情に同調しない(共感はしても譲歩しない)
- 話を“退職する前提”で進める
さらに、しつこさがエスカレートする場合は、
「これは引き止め交渉ではなく、業務の相談として進めてください」
と線引きするのが有効です。
怒り・悲しみ・脅し・条件提示。どれもあなたを揺らすための材料です。
相手がどれだけ感情的になっても、あなたが“変わらない姿勢”を貫けば、引き止めは弱まります。



僕も交渉に付き合って泥沼になった経験があります。シンプルに“意思は変わりません”と言い続けたら、逆に相手の方が折れました。


伝え方③ 辞めさせてくれない時の法的知識
人手不足を理由に「辞めさせない」「退職を認めない」という行為は、法的にも極めて問題があります。
まず知っておくべき基本はこれです。
退職は“会社の許可”ではなく“労働者の権利”
民法では、退職の申し出から2週間で契約は終了すると定められています。
会社がどう言おうと、あなたの退職は法的に成立します。
つまり、
- 「辞めさせない」
- 「認めない」
- 「許可しない」
これらは法律的に根拠がありません。
違法・パワハラに該当する可能性があるケース
- 「辞めたら損害賠償だぞ」と脅す
- 「忙しいんだから辞めるな」と威圧する
- 退職届を受理しない
- 退職を理由に人格否定をする
- 退職を阻止するために仕事を故意に増やす
これらは 退職引き止め 違法・パワハラ に該当し得ます。
さらに、退職届を受け取らない場合は、
内容証明郵便で送れば法的に“提出した”扱い になります。
人手不足で困っているのは会社であり、その責任は“会社側の仕組み”にあります。
それを労働者に押し付けるのは、本来あってはならないことです。
あなたが守るべきは“職場”ではなく、“自分の人生”。
法律はそのために存在しています。



僕も『辞めるなら損害が出る』と脅されました。でも調べたら完全な虚勢でした。知識を持つと、怖さは一気になくなります。
安全に抜け出すための退職ステップ
「仕事を辞めたいのに辞められない」。
人手不足の職場では、この状態が長引くほど心身が削られ、冷静な判断力も奪われていきます。
だからこそ、抜け出すためのステップは “安全” と “計画性” が最優先です。
感情のまま動くのではなく、淡々と逃げ道を確保しながら進めることで、職場の圧力に負けず、自分の人生を守ることができます。
以下の3つのステップは、僕自身が人手不足の地獄から抜け出した時にも使った“現実的で効果のある方法”です。



退職は勢いじゃなくて戦略。これを知ってから、僕は“辞められない沼”から抜け出せました。
ステップ① 退職日を“宣言型”で決める
辞められない状況を動かす最強の方法は、
“退職日を先に決めて宣言する”こと。
特に「次が決まっているのに辞めさせてくれない」ケースでは、会社の都合に合わせている限り、いつまでたっても退職日が決まりません。
宣言型で伝える例文
「◯月◯日を最終出社日とします。
退職の意思は変わりません。」
これだけで十分です。
ここで大事なのは、次の3つ。
- 相談ではなく通知として伝える
- 退職理由を深掘りしない(質問攻めを防ぐ)
- 退職日は“動かさない”ことを徹底する
人手不足の会社ほど、引き止めや「時期をずらしてほしい」といった交渉をしかけてきます。
しかし退職日は、あなたの人生のスケジュールです。相手の事情で揺らす必要はありません。
もし「困る」「受け入れられない」と言われても、民法の規定により、申し出から2週間で退職は成立します。
相手がどう言おうと、あなたの人生は先に進んでいいのです。



僕は昔、“後任が決まるまで待って”と3ヶ月引き延ばされました。次は“◯日に辞めます”と宣言したら、驚くほどスムーズに進みました。
ステップ② 後任が辞めた・引き継ぎができない時の対処
人手不足の職場でよくあるのが、
- 後任が辞めた
- そもそも後任が採用されない
- 引き継ぎの時間が与えられない
この3つのパターンです。
会社は「だから退職日は延ばしてくれ」と言ってきますが、それは 組織の問題であって、あなたの責任ではありません。
後任不在時の“正しい引き継ぎ方法”はこれだけ
- 業務マニュアル(最低限)を作成する
完璧じゃなくていい。必要最低限の流れだけ書けば十分。 - 担当者が誰もいない場合は、“部署宛”に引き継ぐ
宛名は「◯◯部 各位」でOK。個別に引き継げなくても問題ない。 - 引き継ぎは“できる範囲”で行う
会社側の準備不足まで背負わない。 - 退職日を延ばさない
会社側の都合に合わせ始めると、抜け出せなくなる。
後任が辞めたからといって、あなたが残り続ける義務はありません。
むしろ、後任が辞めるほど崩壊している職場に、あなたがとどまるリスクの方が大きい。
引き継ぎが“完璧である必要はない”と理解するだけで、退職準備は一気に楽になります。



後任が辞めた瞬間、“じゃあやっぱり延びるのか…”と絶望しました。でも実際は、最低限の資料だけで問題ありませんでした。完璧主義は自分を苦しめます。
ステップ③ バックレや急な欠勤が頭をよぎるほど追い詰められたら
人手不足の職場に長くいればいるほど、心はすり減り、
「もうバックレるしかないのか…」
「明日もう行けない…」
といった思考に追い込まれることがあります。
これは決して“弱さ”ではなく、限界に達したサインです。
ただし、バックレはあなたの今後のキャリアに傷がつく可能性があるため、最終手段でも避けたい選択肢です。
バックレが頭をよぎるほど追い詰められた時にすべきこと
- まず心身の安全を最優先にする
無理なら休んでいい。医療機関の受診も重要。 - 退職代行を使う選択肢を真剣に検討する
“辞めさせてくれない職場”ほど、第三者の介入でスムーズに抜けられる。 - 会社との直接のやり取りを減らす
圧力を受けるほど正常な判断ができなくなる。 - とにかく退職日は動かさない
あなたが安全に抜けるためには、退職日を固定することが最優先。
バックレが浮かんだ時点で、あなたの環境は正常ではありません。
その状態に追い込んだのは会社側の問題。あなたではありません。
“逃げること”は悪ではなく、生き抜くための行動です。



僕も限界のときは“もう明日行かずに終わらせたい”と本気で思いました。でも退職代行に相談して、わずか数日で解決しました。無理して戦う必要なんてなかったんです。


やす先輩の体験談:人手不足で辞められない地獄から抜け出した日
人手不足の職場で働くというのは、ただ忙しいだけではありません。
人が辞め、僕がその穴を埋め、また別の人が辞め、連鎖退職で現場が崩壊していく。
そんな職場にいた僕が「辞めたいのに辞められない」地獄から抜け出した時の話です。
当時の状況:連鎖退職がやばい職場で“逃げ遅れた”僕
あの頃の職場は、まさに「連鎖退職が止まらない状態」でした。
気づいたら、チームの半分以上が数ヶ月で辞めていた。原因は明らかで、仕事量は増え続けるのに改善策はゼロ。
でも僕は、辞めた人たちをどこか「無責任」と感じていたし、自分には逃げる選択肢はないと思い込んでいました。
“残ったのは責任感が強すぎる人ばかり”。
僕もその一人で、「自分が抜けたら現場が回らない」と信じ込んでいたんです。
しかし現実は逆で、残っていた僕らがどんどん疲弊し、次の“犠牲者”になっていく。
気づいた頃には、僕は完全に“逃げ遅れた側”になっていました。



今思えば、連鎖退職が始まった時点で“逃げるべきだった”んです。残った自分を責めなくていい。仕組みが壊れていたんです。
感じたこと:辞めたいのに辞められない罪悪感と恐怖
僕が限界を感じ始めたのは、毎朝会社に向かう途中、無意識に「どうやったら休めるだろう」と考えるようになった時でした。
辞めたい。
でも辞められない。
頭の中はその繰り返しでした。
- 「この人手不足で辞めたら迷惑だよな…」
- 「ただでさえ厳しいのに、自分が抜けたらどうなる?」
- 「自分だけ逃げるなんて許されない」
そんな罪悪感が常に胸の奥にへばりついていました。
さらに、辞めると言ったときの上司の反応を想像するだけで胃が締めつけられた。
怒られるかもしれない。
拒否されるかもしれない。
人格を否定されるかもしれない。
“退職を切り出すこと自体が怖くてたまらなかった”んです。



罪悪感と恐怖で心が麻痺していたんですよね。辞めたいのに辞められないって、本当に体力も気力も削られます。
行動:退職引き止めを論破し、淡々と退職理由を伝えた瞬間
限界がきたのは、ある日突然でした。
昼休み、デスクに戻る途中で“もう無理だ”と涙が出そうになったんです。
その日の帰り道、僕は退職を決めました。
怖さもあったけれど、このままでは自分が壊れると強く感じたからです。
そして翌日、上司にこう伝えました。
「◯月◯日を最終出社日とします。退職の意思は変わりません。」
案の定、引き止めが始まりました。
- 「こんな状況で辞めるなんておかしいだろ」
- 「後任がいないんだぞ?」
- 「お前が抜けたら回らなくなるんだよ」
でも僕は、事前に何度も練習していた言葉をただ淡々と繰り返しました。
「申し訳ありません。退職の意思は変わりません。」
理由を深掘りされても、「一身上の都合です」とだけ伝え続けました。
説明すればするほど揺らぐのがわかっていたからです。
その瞬間、胸の奥で何かがスッと軽くなりました。
あれほど怖かったのに、実際に伝えてみると“恐怖よりも解放の感覚”の方が大きかった。



怖かったけど、“意思は変わりません”と繰り返せたのは、人生で自分を守るってこういうことなんだと気づけた瞬間でした。
結果:人手不足 退職迷惑と言われても、心が軽くなった
退職を伝えたあと、同僚からこんな言葉を言われました。
「この状況で辞めるとかマジ迷惑なんだけど」
「タイミング考えろよ」
正直、胸に刺さりました。でも不思議と罪悪感は前ほど強くなかった。
なぜなら僕は、“自分の限界”を自分で理解していたから。
そして、人手不足で崩壊しかけた職場にとどまることが、自分の人生にとって明らかに悪影響だと知っていたからです。
退職日が近づくにつれて、むしろ心は軽くなりました。
朝の憂うつも消え、「ようやく抜けられる」という安堵が大きかった。
周りの言葉よりも、自分の声の方が大事なんだと痛感しました。



“迷惑”と言われても、自分の人生の方が重い。そう思えた瞬間、僕は初めて前に進めました。
学び:人手不足でも辞めていい。“あなたの人生の責任者はあなた”
この経験を通して強く実感したのは、
「人手不足だから辞めてはいけない」という価値観は、完全に幻想だということ。
人手不足は会社の問題であり、労働者の責任ではありません。
辞めた人を“悪者扱い”する文化こそが、その組織の限界を示しているのです。
僕は、この体験から大切な学びを得ました。
- あなたが辞めても会社は回る
- あなたが潰れたら取り返しがつかない
- 人手不足で辞めるのは“普通の選択肢”
- 自分の人生を守るのは自分しかいない
そして何より、
あなたの人生の責任者は、あなたです。
誰の顔色を見る必要もないし、誰の都合で生きる必要もありません。
辞めたら迷惑かもしれない。けれど、それは“一時的な迷惑”であって、あなたが背負い続ける必要はありません。
あなたの人生は、あなたが決めていい。
これが、僕が人手不足の地獄から抜け出す中で得た、一番大切な答えです。



辞めて初めてわかりました。“自分の人生を守る”って、自分を裏切らないってことなんだな、と。
あなたは“辞めるべき側”か“残るべき側”か?
ここまで読んで、「やっぱり辞めたい」「でも仕事辞められない、引き止められるのが怖い」と、心の中が揺れているかもしれません。
人手不足の職場で働いていると、「辞める・残る」の判断軸がどんどん曖昧になっていきます。
・辞めたい気持ちは本物
・でも、辞めたら迷惑をかける罪悪感も本物
・引き止められるのが怖くて、考えること自体を後回しにしてしまう
大事なのは、「どちらが正しいか」ではなく
「今の自分にとって、どちらが“より自分を大事にできるか”」です。
ここからは、あなたが“辞めるべき側なのか、残るべき側なのか”を整理するための内省チェックを一緒にしていきましょう。



どっちが正しいかじゃなくて、“どっちの選択をした自分を好きでいられるか”で考えると、少しだけ答えが見えやすくなります。
チェック① 人手不足 退職罪悪感に支配されていないか
まず最初に確認したいのは、「あなたの判断が“人手不足 退職罪悪感”に乗っ取られていないか」です。
例えば、こんな考えが頭の中でぐるぐる回っていませんか。
・「今辞めたら絶対に迷惑をかける」
・「ただでさえキツいのに、自分が抜けたら終わりだ」
・「辞めた人のことを陰で悪く言っていた手前、自分は辞められない」
これらは、どれも“あなたの人柄”の優しさから来ています。
でも、優しさが行き過ぎて「自分を犠牲にすることが前提」になっていないかどうかは、一度立ち止まって見直す必要があります。
罪悪感に支配されると、判断はこう歪みます。
・「自分が壊れるくらいなら辞めるべき」→「自分が壊れてでも残るべき」にすり替わる
・「会社の問題」→「自分が我慢できないのが悪い」にすり替わる
・「辞めるのも選択肢の一つ」→「辞める選択肢は最初からない」にすり替わる
一度、紙にこう書き出してみてください。
「本当は、どうしたいか」
「罪悪感がなかったら、どうしたいか」
その差が大きいほど、あなたは罪悪感に判断を乗っ取られています。



僕も“迷惑をかけたくない”が口癖でした。でも、“罪悪感がゼロだったらどうする?”と自分に聞いてみたら、一瞬で“辞めたい”って本音が出てきたんですよね。
チェック② 職場が人手不足崩壊へ向かう前兆
次に見るべきは、「今の職場が、職場が人手不足の崩壊のルートに乗っていないか」です。
あなたが残ることに意味があるのかどうかは、“職場の未来”を冷静に見ることで見えてきます。
職場が崩壊に向かう前兆として、代表的なのはこんなサインです。
・退職の噂や「辞めたい」が日常会話レベルで出ている
・辞めた人の悪口ばかりで、原因分析や改善の議論がほとんどない
・採用をかけても人が集まらない、あるいは早期離職が続いている
・残っている人ほど疲れ切っていて、笑い話すら減っている
・「人手不足だから仕方ない」が合言葉になっている
・エース級・中堅クラスがすでに数人抜けている
こういう職場は、残念ながら“構造として壊れかけている”可能性が高いです。
ここから好転させるには、相当な権限と予算、そして経営の本気度が必要になります。
そんな中で、「自分が残ることで何か変えられるか?」を自問してみてください。
・自分には、権限や立場があるか
・経営陣に、本気で変える気配はあるか
・「今までも変わらなかったもの」が、この先変わりそうか
これらがすべて「正直、ない」に近いなら、
そこは“戦う場所”ではなく、“離れるべき場所”かもしれません。



僕のいた職場も、今振り返ると崩壊のサインだらけでした。それでも“いつか良くなるはず”と信じて踏みとどまって、消耗したのは自分の方でした。
チェック③ 辞める決断と残る決断、後悔しない基準は?
最後のチェックポイントは、「辞める決断」と「残る決断」、どちらを選んだ自分の方が“後悔が少なそうか”です。
ここで大切なのは、「どちらが正解か」ではなく
「10年後の自分が振り返ったとき、どちらの自分を褒めてあげられるか」という視点です。
例えば、こんな問いを自分に投げてみてください。
・1年後も同じ働き方をしていたら、自分はどうなっていそうか
・今の自分の心と体の状態で、あとどれくらい頑張れそうか
・もし大切な友人が今の自分と同じ状況だったら、“残れ”と言うか、“辞めろ”と言うか
・「辞める決断をした自分」と「残る決断をした自分」、どちらの方が“自分を大切にしている”と言えるか
これらを紙に書きながら考えると、どちらの選択に自分の本音が近いかが見えてきます。
そしてもう一つ、大事な基準があります。
「怖さ」ではなく、「納得感」で選ぶこと。
・辞めるのは怖いけど、納得感はある
・残る方が“楽そう”だけど、納得感は薄い
こういう状態なら、怖くても“辞める決断”の方が、長期的には後悔が少ないことが多いです。
逆に、
・もう少しだけ残ってやり切りたい
・ここで逃げたら、自分自身が納得できない
と感じるなら、「残る決断」を選ぶのも立派な選択です。
どちらを選んでもいい。
大事なのは、“他人の評価”ではなく、“自分の基準”で決めることです。



僕が一番後悔したのは、“自分で決めなかった時間”でした。辞めるにしても残るにしても、『自分で選んだ』と思えるかどうかが、後悔の量を大きく変えます。
まとめ
人手不足の職場で“仕事辞められない”と悩むのは、あなたが弱いからではありません。
環境が限界を超えているだけで、辞めたい気持ちは自然な反応です。
罪悪感でも引き止めでもなく、“自分の人生にとってどちらが健全か”を基準に選んでください。
あなたが前に進む決断をした瞬間から、状況は必ず動き始めます。
よくある質問
- 人手不足の職場で辞めたいのは無責任?
-
無責任ではありません。人手不足は会社側の採用力・マネジメントの問題であり、個人が背負うべき責任ではありません。あなたが辞めても組織は回るように設計されるべきで、「辞めたい」という感情は心と身体が限界に近いサインです。罪悪感ではなく、“自分の健康と人生”を優先して判断して大丈夫です。
- 次の人が入るまで辞められないと言われたら?
-
法的には誤りです。退職は会社の許可ではなく、労働者の権利であり、民法では退職の申し出から2週間で契約終了が成立します。“後任がいない”は会社側の事情であり、あなたが辞められない理由にはなりません。引き継ぎはできる範囲で対応し、退職日は動かさないのが鉄則です。
- 退職連鎖で辞めづらい時の判断は?
-
連鎖退職が起きている職場は構造的に崩れかけています。「自分が残っても改善できるか」「1年後も同じ状態なら耐えられるか」「大切な友人が同じ状況なら残れと言うか」これらを基準に考えると本音が見えます。環境が改善しないなら、“辞める側”に立つのは自然な選択です。
- 辞めさせてくれない・退職拒否された時の対処法は?
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「退職は通知であり交渉ではない」と理解することが重要です。退職日を宣言し、「意思は変わりません」と一貫して伝えればOK。受け取り拒否や威圧がある場合は、内容証明で退職届を郵送すれば法的に提出された扱いになります。悪質な引き止めはパワハラに該当する可能性もあります。
- 罪悪感なく辞める基準は?
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「罪悪感がなかったらどうしたいか?」を自分に問い直すのが基準になります。また、“辞める理由より残る理由の方が弱い”“心身の回復に時間がかかる”“職場が崩壊の兆候にある”などの状況なら、あなたは辞めるべき側に近いです。罪悪感は優しさの裏返しですが、人生の責任者はあなた自身です。