
40代半ば、転職10回の管理職。上場もベンチャーもブラックも経験してきました。失敗も学びも交えながら、キャリアや働き方に悩むあなたへ“現実的な解決策”を届けます。
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職場に「本音を言わない人」がいると、何を考えているのか分からず、気を使う場面が増えますよね。
「めんどくさい」「信用できない」「怖い」と感じても、実はその沈黙には“守りの心理”が隠れています。
本記事では、仕事で本音を言わない人の特徴と心理、上手な関わり方を「やす先輩」の実体験を交えて解説します。
関係を悪化させずに、職場で心地よく働くためのヒントをまとめました。
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仕事で本音を言わない人の特徴と心理
職場で「本音を言わない人」に出会うと、モヤモヤした気持ちになりますよね。
何を考えているのか分からない、反応が薄い、話しても核心に触れない。
でもその沈黙の裏には、単なる性格ではなく、職場環境や過去の経験による心理的防衛が隠れています。
ここでは、仕事で本音を言わない人たちの心理や特徴を、やす先輩の実体験も交えて整理していきます。
「本音は言わない方がいい職場」と感じる人の防衛反応
「余計なことを言えば評価が下がる」「上司に反論すると損をする」。
そう感じている人ほど、自然と本音を言わなくなります。
この状態は、心理学的に自己防衛反応と呼ばれるものです。
彼らは「言わない」のではなく、「言えなくなっている」場合が多いのです。
よくある職場でのきっかけ例
- 改善提案をしたのに「出しゃばり」と言われた
- 会議で意見を出してもスルーされた
- 上司に相談したら「それは君の問題」と突き放された
こうした経験を積むうちに、「黙っていた方が安全」と学習してしまうのです。



僕も昔、正論を言って浮いたことがあります。
“黙ってる方が得”って思った瞬間に、チームの空気が止まるんですよね。
職場の“安全感”って、本音の量に比例すると思います。
「本音を言わない人はめんどくさい」と見える理由
周りから見ると、反応が薄い人は「めんどくさい」「関わりづらい」と感じられます。
でも実はその多くが、「人間関係を壊したくない」という思いやり型です。
「本音を言わない人=非協力的」と思われがちですが、
彼らの多くは“余計な波風を立てたくない”という優しさの延長で黙っています。
めんどくさく見えてしまう理由
- 何を考えているのか分からない(予測できない不安)
- 反応が薄く、会話が一方通行になる
- 意見を言わないことで責任を取らないように見える
ただし、本人の心の中はこうです。
- 「角を立てたくない」
- 「反対意見で空気を悪くしたくない」
- 「否定されるのが怖い」



“めんどくさい人”って、だいたい気を使いすぎてるんですよ。
言わないことで平和を守ってるつもり。でも、結果的に余計な誤解を生む。
本音を言う勇気より、“誤解されてもいい覚悟”の方が難しいですよね。
「怖い」「腹黒い」と誤解されやすい人の共通点
無表情で黙っている人ほど、「何を考えているか分からない」「腹黒そう」と思われやすいですよね。
しかし、その沈黙の多くは“冷たさ”ではなく、自制と観察力の表れです。
こう見えて、実はこんなタイプが多いです
- 感情をコントロールしようとする理性的な人
- 場の空気を読みすぎて、発言タイミングを逃す人
- 「一言で誤解されるくらいなら黙っていたい」慎重派
一見冷たく見えても、その裏では「誰かを傷つけたくない」「空気を乱したくない」という
他者思考の優しさを持っているケースも多いのです。



昔、何も言わない部下がいて“何考えてるんだろう”って怖くなったことがありました。
でも実は、彼は“自分の言葉で誰かを傷つけたくない”って思ってただけ。
沈黙にもちゃんと理由があるんですよね。
不満を言わない女性・部下に多い“衝突回避の心理”
女性や若手の部下に多いのが、「不満を言うくらいなら我慢する」タイプ。
日本の職場文化では“協調性”が重視されるため、特に女性は「和を乱さない」ことを無意識に求められがちです。
不満を言わない人の心理背景
- 「嫌われたくない」「面倒な人と思われたくない」
- 「意見しても変わらない」と諦めている
- 「感情的」と見られるのが怖い
この“我慢型”は、外から見えないだけでストレスを溜めやすく、
限界を迎えると突然「退職」「音信不通」という形で爆発するケースもあります。



僕の部下にもいました。“不満はないです”って笑ってたけど、
ある日突然辞表が出てきて本当に驚いた。
本音を言わない人ほど、限界まで我慢してることが多いです。
日頃から“言っても大丈夫な空気”を作るのが大事ですね。
本音を言わない男性心理と女性心理の違い
本音を言わない理由は、男女で少し異なります。
どちらにも共通するのは「自分を守りたい」という防衛本能ですが、
その守り方に違いがあるのです。
男性が本音を言わない理由
- プライドが高く、弱みを見せたくない
- 上司に反論して立場を失うのが怖い
- 「結果で語る」方が正しいと思っている
女性が本音を言わない理由
- 人間関係を壊したくない
- 空気を悪くするのが怖い
- 共感を重視しすぎて、意見が言えない
男性は「立場を守る沈黙」、女性は「関係を守る沈黙」。
どちらも、相手を責めるよりも、背景を理解して接する方が関係は良くなります。



男性は“弱音=敗北”って思ってる人が多いし、
女性は“衝突=怖い”って感じる人が多い。
どっちも悪気はないんですよ。
だから“なんで言わないの?”じゃなくて、“どうしたら言いやすい?”って聞くのが大事。
本音を言わない人を「信用できない」と感じるのはなぜか
「本音を言わない人って信用できない」
そう感じたこと、きっと誰にでもあるはずです。
無表情で何を考えているか分からない、反応が薄い、どこか壁を感じる。
ただし、その印象の裏側には、「相手の沈黙をどう解釈するか」という私たち自身の心理も関わっています。
ここでは、なぜ「本音を言わない人=信用できない」と思ってしまうのか、その根本を紐解いていきます。
無表情=無関心ではなく「失敗を恐れる沈黙」
会議中、いつも静かに聞いているだけの人。
雑談でもあまり笑わず、表情の変化が少ない人。
そんな相手を見ると、「この人、やる気あるのかな?」「何考えてるの?」と思ってしまうものです。
でも実際には、それは“無関心”ではなく、「失敗を恐れる沈黙」である場合が多いです。
彼らが沈黙を選ぶ本当の理由
- 「的外れなことを言って笑われたくない」
- 「反論されるくらいなら黙っておこう」
- 「余計なことを言って仕事を増やしたくない」
特に完璧主義タイプや真面目な人ほど、間違えることに強い不安を感じます。
その結果、「黙る=安全」と脳が判断し、言葉を控えるようになるのです。



以前、無表情で一言も話さない同僚がいて、“やる気ないのかな”って思ってました。
でも後で聞いたら、“発言してミスったら迷惑かけると思って…”って。
無口な人ほど、実はめちゃくちゃ考えてるんですよね。
自分の意見を言わない人を“ずるい”と感じる背景
「自分だけ何も言わないで安全圏にいる」「責任を取りたくないのでは?」
本音を言わない人を見ると、どこか“ずるい”と感じることもあるでしょう。
この感情の根底には、「自分はリスクを取っているのに、相手は取らない不公平さ」があります。
“ずるい”と感じるのは、こんな時
- 自分だけ発言して批判されたのに、相手は黙って無傷
- ミスがあっても責任を問われず、静かにやり過ごしている
- 上司の前でだけ愛想が良い(腹黒いと感じる)
しかし、本人は“計算して黙っている”わけではなく、
「波風を立てないことが最善」と本気で思っていることも多いのです。
つまり、ずるいのではなく“安全志向”。
その違いを理解できると、見え方がガラッと変わります。



正直、僕も昔は“発言しない=逃げてる”って思ってました。
でも今なら分かります。沈黙にも責任があるし、
“言わない”という判断だって、その人なりに考え抜いた結果なんですよね。
チームに広がる「本音を言わない空気」の悪循環
「誰も本音を言わないチーム」ほど、静かに壊れていく組織はありません。
一人が黙ると、周囲も「余計なことは言わない方がいい」と感じ、
次第に全員が“発言しない方が安全”という共通認識を持つようになります。
この悪循環の流れ
- 本音を言った人が否定・無視される
- 周囲が「言うと損をする」と学習
- チーム全体が沈黙し、建設的な議論が消える
- 組織の課題が表面化せず、停滞する
この状態が続くと、
- 意見が出ない会議
- 改善提案のない報告書
- 無難な返事しかしない部下
といった“静かな不調”が広がります。
表面上は穏やかでも、内側では不信感が積み重なっているのです。



本音を言わない人が悪いんじゃなくて、“言っても意味がない”と思わせる環境が悪い。
僕のチームも昔そうでした。
でも、上司が“いい意見だね”って一言言うだけで、空気は一瞬で変わるんですよ。
自分の意見を言わない人への上手な対処法
「何を聞いても『大丈夫です』しか言わない」
「会議で意見を求めても沈黙…」
そんな場面に何度も出くわすと、ついイライラしてしまいますよね。
でも、“意見を言わない人”を責めても、状況は変わりません。
大切なのは、「なぜ言えないのか」を理解したうえで、安心して話せる環境をつくることです。
ここでは、現場で試して効果があった具体的な対処法を紹介します。
「大丈夫しか言わない部下」には“安心の質問”を
「何か困ってることある?」
と聞いても、「特にないです」「大丈夫です」と返ってくる。
この“定型文の壁”に、上司がため息をつくケースは多いです。
ただ、これは「話したくない」ではなく、“何をどこまで言っていいか分からない”不安の現れです。
本人は「大丈夫」と言うことで自分を守っています。
そんな時は、「どうしたの?」ではなく、安心して答えられる質問を投げるのがコツです。
安心を生む質問の例
- 「もし自分が同じ立場なら、どこで悩みそう?」
- 「今の仕事、1〜10で言うとどのくらい大変?」
- 「最近、楽しかったことでもいいから教えて」
“正解のない質問”に変えるだけで、相手の口が少しずつ開いていきます。



“大丈夫”って言葉、実は“助けてほしいけど言えない”の裏返しなんですよね。
僕も昔、部下に“本当に大丈夫?”って詰めてた時期がありました。
でも、“1〜10で言うと?”って聞いたら、『正直7くらいしんどいです』って本音が出たんです。
「心を閉ざした部下」には1on1で“聞かない勇気”を
何を聞いても答えが返ってこない。
表情も変わらず、反応が薄い。
そういう時ほど、上司は“なんとか話させなきゃ”と焦ります。
でも実は、焦って質問攻めにするほど、相手はさらに心を閉ざしていきます。
必要なのは、「聞かない勇気」です。
1on1の場では、無理に話を引き出そうとせず、
沈黙があっても慌てずに“存在を受け止める時間”に変える。
心を開く1on1のコツ
- 相手が沈黙しても、10秒は待つ(焦って次の話題を出さない)
- 相づちは「そうなんだ」「なるほどね」など、評価を含まない言葉にする
- 話してくれたら、意見せずに「教えてくれてありがとう」と伝える
“聞く”より“聴く”姿勢が伝わると、
「この人は自分を否定しない」と感じて、少しずつ言葉が出てきます。



僕も1on1で沈黙が怖かった時期がありました。
でも、“沈黙=気まずい”じゃなくて、“考えてる時間”なんですよね。
話さない相手を責めるんじゃなく、“ここにいるよ”って伝えることが、実は一番効くんです。
会議で意見を言わない人には「選択肢を提示」する
会議で「意見ありますか?」と聞いてもシーン…。
沈黙が続くあの空気、何度経験しても慣れませんよね。
でもこれは、「考えていない」わけではなく、
「何をどう言えばいいか分からない」だけのことが多いです。
そのため、質問の仕方を変えるだけで反応が大きく変わります。
NG質問
- 「何か意見ある人?」(抽象的で答えにくい)
OK質問
- 「A案とB案、どちらの方向が良さそう?」
- 「自分の部署に近いのはどっちだと思う?」
- 「今の案、改善するとしたらどこ?」
“自由回答”ではなく“選択肢付きの質問”にすると、
相手は心理的な負担が減り、発言しやすくなります。



僕も昔、“誰か意見ある?”って言ってシーン…の地獄を味わいました。笑
でも、AかBかで聞いた瞬間に、みんな急に話し出すんですよ。
意見が出ないのは“無関心”じゃなくて、“不安”なんです。
ちなみに、「意見を言っても評価されない」と感じる職場では、
マイナビジョブ20’sのように“自分の意見を活かせる環境”を探すのも一つの選択です。
無理に引き出そうとせず、“沈黙の意味”を理解する
人は、言葉を選んでいるときも、沈黙します。
つまり、「黙っている=拒絶」ではないのです。
本音を言わない人への最大のNG対応は、
「なんで言わないの?」「正直に言ってよ」と詰めること。
これをやると、相手は“本音を言う=危険”と感じ、ますます心を閉ざします。
沈黙の裏にある意味は人それぞれ
- 考えを整理している
- 感情を抑えている
- 相手の反応をうかがっている
- ただ疲れている
沈黙の時間こそ、信頼を試される瞬間です。
相手が話すまで待つ勇気を持つこと。
それが“信頼される上司”への第一歩です。



沈黙って、実は“相手を信じてる時間”でもあると思うんです。
何か言わせようと焦ってた頃は、相手がますます固まってました。
今は、“この人は考えてる”って信じて、黙って待てるようになりました。
やす先輩の体験談|本音を言えない部下と向き合った日
当時の状況
僕がまだマネージャーになって間もない頃、チームに一人、「大丈夫です」しか言わない部下がいました。
仕事の進捗を聞いても、トラブルの報告を求めても、返ってくるのはいつも同じ言葉。
会議では発言ゼロ。目を合わせても、表情ひとつ変わらない。
最初は「性格的に無口なタイプなのかな」と思っていましたが、次第に違和感が募りました。
周りのメンバーが意見を出す中、その人だけが完全に壁を作っているように見えたのです。



“大丈夫です”って、便利だけど危険な言葉なんですよね。
何も問題ないように見えるけど、実は“助けてほしい”のサインだったりする。
当時の僕は、それに気づけなかった。
感じたこと
正直、最初はイライラしていました。
「何を考えているのか分からない」「ちゃんと仕事してるのか?」と疑ってしまう日もありました。
頭のどこかで、「本音を言わない人はずるい」と思っていたんです。
自分は上司としてチームを引っ張ろうとしているのに、協力しないように見えたからです。
でもある時、チームの飲み会でその部下が少し酔った勢いで話してくれました。
「実は、意見を言って否定されたらどうしようって思ってました」
その瞬間、ハッとしました。
――信頼されていなかったのは、自分の方だったんだ、と。



“本音を言わない=心を閉ざしてる”って思ってたけど、
実は“心を開ける相手じゃなかった”ってことなんですよね。
あの時、自分の未熟さを突きつけられました。
行動
それから僕は、仕事の話を一切しない時間を意識的に作りました。
昼休みに「最近ハマってるドラマある?」と雑談したり、
たまたま帰りが一緒になったときに「このあとどこ寄るの?」と軽く話しかけたり。
最初は反応が薄かったけれど、ある日、コンビニで同じスイーツを買ってきた彼女が
「やす先輩、これ好きでしたよね」って言った瞬間、少しだけ距離が縮まった気がしました。
それから少しずつ、仕事以外の話が増え、
彼女の笑顔を見る機会も増えていきました。
焦らず、“人として信頼を築く”ことを優先した結果、
「話しても大丈夫」と感じてもらえる関係ができていったんです。



無理に“話せよ”って迫るより、
“話さなくてもいいけど、ここにいるよ”って態度の方が効くんですよね。
信頼って、言葉じゃなくて“空気”で伝わるものだなって思いました。
結果
数ヶ月後、彼女の方から突然Slackでメッセージが来ました。
「実は、前の部署では上司に意見したら怒鳴られたことがあって…。
だから怖くて言えなかったんです。」
その一文を読んだ瞬間、胸が熱くなりました。
あの沈黙には、“怖さ”と“過去の傷”が詰まっていたんだと思うと、
これまでの自分の無理解が恥ずかしくなりました。
それ以来、彼女は少しずつ発言するようになり、
半年後にはチームの中心メンバーとして活躍するようになりました。



“本音を言えない人”って、過去に何かあった人なんですよ。
無口な裏にストーリーがある。
それを理解できた時、ようやく“人を育てる”ってこういうことかもしれないと思いました。
学び
この経験を通じて僕が痛感したのは、
「本音を言わせること」よりも、「本音を言っても大丈夫な空気をつくること」の方が何倍も大事だということです。
上司やリーダーが意識すべきは、“発言を促す”ことではなく、
“発言しても傷つかない”と相手が感じられる安全な環境を整えること。
それができて初めて、人は自分の意見を言えるようになります。
やす先輩が感じた3つの学び
- 本音を引き出すのは「技術」ではなく「信頼」
- 沈黙の裏には必ず理由がある
- 人は“聞かれる”より“受け止められる”ことで変わる



部下の“本音”は、信頼の副産物なんですよね。
聞き出そうとするほど遠ざかるし、寄り添うほど自然に出てくる。
今でも“話さない人”に出会うと、あの頃の自分を思い出します。
本音を言わない人と上手く付き合う3つのコツ
職場に「本音を言わない人」がいると、どうしても気を使います。
こちらが頑張って話しかけても反応が薄い。
何を考えているのか分からない。そんな相手に、疲れてしまう人も多いでしょう。
でも、そこで「もう無理」と切り捨てるのはもったいない。
人は“安心できる相手”の前では、少しずつ本音を見せてくれるようになります。
ここでは、やす先輩が実践してきた「本音を言わない人」と上手く関わるための3つのコツを紹介します。
「つまらない人」と決めつけない
無表情で、反応も薄く、話をしても盛り上がらない。
そんな人に対して「この人、つまらないな…」と思ってしまうのは自然なことです。
ただ、その“つまらなさ”は、あなたへの拒絶ではなく、「自分を守るための静けさ」かもしれません。
人が本音を出せなくなる理由
- 「何を言っても否定されそう」と感じている
- 「相手にどう思われるか」を気にしすぎている
- 「ここで本音を言う意味があるのか」と迷っている
つまり、“つまらない”のではなく、“慎重に様子を見ている”のです。
こちらが先に「安全な人」だと伝われば、少しずつ表情も変わってきます。
やってみたい関わり方
- 相手のペースに合わせて話す(沈黙を恐れない)
- 「それ分かります」「そう思う人多いですよね」と共感を添える
- 評価せずに聞く(アドバイスより受け止め)



“つまらない人”って、実は“まだ心を開いていない人”なんですよね。
無理に盛り上げようとせず、“ここは安全だよ”って空気を出すだけで、
ある日ふと笑ってくれる瞬間がある。それが信頼の始まりです。
イライラしたら“期待値を下げる勇気”を持つ
本音を言わない人と関わると、どうしてもストレスが溜まります。
何を考えているのか分からないし、こちらばかり気を使って損した気分になる。
でも、そのイライラの根っこは、「自分と同じように反応してほしい」という期待です。
相手に“理想のリアクション”を求めるほど、
「なんで分かってくれないの?」と不満が募ります。
だからこそ、「期待値を下げる勇気」が大切です。
期待を手放す3つの考え方
- 「この人はこの人のペースがある」と割り切る
- 「リアクションが薄い=嫌われてる」ではないと知る
- 「沈黙も関係の一部」と捉える
期待を下げると、驚くほど心が軽くなります。
そして、相手もプレッシャーから解放され、自然に話せるようになるのです。



昔、反応が薄い後輩に“もっとリアクションしてくれよ”って冗談で言ったら、
すごく気まずい空気になったことがあって…。
それ以来、“無理に反応しなくていい”って伝えるようにしたら、
むしろ少しずつ話してくれるようになったんですよ。
自分が先に“本音の小出し”をして信頼を築く
人は、信頼できる相手の前でしか本音を話しません。
つまり、「相手が言わない」のではなく、「あなたがまだ本音を見せていない」場合もあります。
信頼を引き出すコツは、“こちらが先に心を開くこと”。
ただし、いきなり深い話をする必要はありません。
小さな“本音の小出し”からで十分です。
やってみたい本音の小出し例
- 「実はこのプロジェクト、ちょっと不安なんだよね」
- 「自分も新人のころ、うまく話せなくて困ったよ」
- 「最近、家のこともあって少しバタバタしててさ」
弱みを見せることで、相手は「この人、完璧じゃないんだ」と感じ、
安心して自分の気持ちを出せるようになります。
自分が「本音を言わない側」になっていないかチェック
ここまで「本音を言わない人」への理解や対処法を見てきましたが、
少し視点を変えて――もしかすると、自分自身も「本音を言わない側」になっていませんか?
本音を言えないのは、性格の問題ではなく、職場や人間関係がそうさせていることが多いです。
けれど、知らないうちに「波風を立てたくない」「言っても意味がない」と諦めてしまうと、
自分の可能性まで閉じ込めてしまいます。
ここでは、自分を見つめ直すための3つのチェックポイントを紹介します。
「波風を立てたくない」が口癖になっていないか
会議で違和感を覚えても、
「ここで言っても面倒になるだけ」と飲み込んでしまう。
上司の判断に疑問を持っても、
「空気悪くしたくないし」と笑ってやり過ごす。
そんなふうに“穏やかさ”を優先してきた結果、
気づけば「本音を言わない自分」が定着していませんか?
もちろん、場の空気を読むことは社会人として大切です。
ただ、いつも自分を後回しにしてしまう人は要注意。
“波風を立てない”ことが、自分の意見を消す習慣になっている可能性があります。
こんなサインがあれば危険信号
- 「まあいいか」が口癖になっている
- 何か言おうとしても喉の奥で止まる
- 仕事の後、ひとりでモヤモヤする時間が多い



僕も昔、“波風立てないのが大人だ”って思ってました。
でも、それって“何も変わらない自分”を守ってただけなんですよね。
本音を言う勇気って、実は“自分を取り戻す力”なんです。
「言っても無駄」と思う職場環境に慣れていないか
「どうせ言っても通らない」
「前にも意見したけど、結局スルーされた」
そうした経験を繰り返すうちに、人は“言わない方が楽”と感じるようになります。
これは一種の学習性無力感(learned helplessness)。
「頑張っても変わらない」と思うほど、挑戦しなくなる心理状態です。
そして厄介なのは、この状態に“慣れてしまう”こと。
不満を感じても、「まあこの会社はそういうものだから」と自分を納得させる。
それが長引くと、思考停止のループに入ってしまいます。
環境が本音を封じているサイン
- 意見を出しても評価されない
- 否定や皮肉が飛び交う会議
- 「上が決めたから」の一言で議論が終わる



“言っても無駄”って思う職場に長くいると、
気づかないうちに“言えない人”に変わってしまうんですよね。
もし今の職場がそうなら、それはあなたの責任じゃなくて、
“環境が本音を封じてる”だけかもしれません。
「転職したい」と思っても行動できない理由を見つめる
「この職場、もう限界かも」と思っても、
なかなか行動に移せない人は多いです。
でもそれは怠けているからではなく、
“失うことへの恐怖”が心を止めているからです。
行動できないときの裏側にある心理
- 「転職してもうまくいかなかったらどうしよう」
- 「今の人間関係が壊れるのが怖い」
- 「家族や生活を考えると動けない」
どれも自然な気持ちです。
でも、そこで立ち止まる時間が長いほど、
“現状維持”が安心に見えて、さらに身動きが取れなくなってしまいます。
そんな時こそ、感情ではなくデータで現実を見ることが大切です。
「転職したらどうなるか」ではなく、
「今の自分の市場価値はどのくらいか」を知る。
それが、行動への第一歩になります。



僕も昔、“転職したいけど怖い”って思って動けなかった時期がありました。
でもミイダスで自分の市場価値を数字で見た瞬間、
“このまま埋もれるのはもったいない”って思えたんです。
行動って、根性じゃなくて“納得”から始まるんですよね。
「言っても無駄」「変わらない」と思う職場に疲れたら、
退職代行サービス「トリケシ」のように即日退職をサポートしてくれるサービスを使うのも一つの手です。
無理に我慢を続けるよりも、自分の心と未来を守る決断の方が、ずっと健全です。
まとめ
職場で「本音を言わない人」に出会うと、
つい「信用できない」「何を考えているの?」と思ってしまいます。
でも、その沈黙の裏には、傷つきたくない・嫌われたくない・変わらないことへの諦めなど、
言葉にできない“守りの心理”が隠れています。
本音を言えないのは「弱さ」ではなく、環境への適応反応です。
人は安全を感じられる場所でしか、本音を出すことができません。
だからこそ、相手を変えようとする前に、「安心して話せる空気」をつくることが何より大切です。
そして、それは上司・部下に限らず、私たち一人ひとりにも当てはまります。
「波風を立てたくない」「言っても無駄」と感じた瞬間から、
私たち自身も“本音を閉ざす側”に立ってしまう。
けれど、そこから抜け出す方法はあります。
それは、“聞く勇気”と“少しの本音”を持つこと。
相手を責めず、焦らず、待つ。
そして、自分から小さな本音を一つ出してみる。
たったそれだけで、職場の空気が少しずつ変わっていくことを、
僕は何度も経験してきました。



本音を言える職場って、特別な場所じゃないんです。
“この人は信頼できる”と思える関係が一つあるだけで、
空気も、仕事の楽しさも、全部変わる。
まずはあなたが、その“安心をつくる側”になってみてください。
よくある質問
- 本音を言わない人は信用できません。距離を取るべき?
-
多くの場合、「失敗したくない」「嫌われたくない」という防衛心理が働いています。
無理に距離を取るより、「安心して話せる相手」と感じてもらう方が関係は好転します。
焦らず、相手のペースに合わせることが信頼への第一歩です。 - 会議で意見を言わない人への対応は?
-
「どう思う?」と聞くより、「AとBどちらが良い?」と選択肢を提示すると答えやすくなります。
また、「どちらも良い意見ですね」と肯定的に受け止めることで、次第に発言のハードルが下がります。 - 本音を言わない部下にイライラします。どうすれば?
-
信頼関係がない状態では、本音は出てきません。
まずは“仕事以外の話”から始めて、相手に「否定されない安心感」を与えることが大切です。
雑談の積み重ねが、やがて本音を引き出す土台になります。 - 自分が本音を言えない側かもしれません。どうしたらいい?
-
無理に大きな話をする必要はありません。
「今日はちょっと疲れた」など、小さな本音からでOKです。
話しても大丈夫だったという成功体験が、自分の中の“言える勇気”を育ててくれます。